タワーマンションで体験した地震と台風の話

タワーマンション居住者の住宅設備エピソード


タワーマンションで体験した地震と台風の話

タワーマンションに住んでいると、普段の快適さはもちろん、災害時の特有の体験もいろいろあります。今回は、実際に経験した地震と台風のことを振り返ってみます。


2018年6月 大阪北部地震のこと

2018年6月、マグニチュード6.1の地震が大阪北部を襲いました。このとき私は、大阪市北区のタワーマンションに住んでいました。

朝8時前、出勤準備をしていると、急に下から突き上げるような衝撃がドン!ときて、外からは「街全体がうなっている」ような音が聞こえてきました。揺れ自体は短時間で収まりましたが、不安でテレビ速報を確認。かなり大きな地震だったことを後から知りましたが、その時は突き上げるような衝撃のみでした。

その後、安全を確認して出勤しようとしたものの、マンションのエレベーターが全て停止していて、仕方なく20階分の階段を下りました。非常時にエレベーターが使えないのは分かっていたものの、実際に階段を使うとタワーマンションならではの大変さを痛感しました。


2018年9月の巨大台風

同じ年の9月、こんどは大阪を巨大台風が直撃しました。ニュースで関空連絡橋に船が衝突したり、街中のトラックが倒されていたりする映像を見た方も多いかもしれません。

私のマンションは幸い停電にはなりませんでしたが、角部屋だったため強風の影響をモロに受けました。窓ガラスが風で湾曲し、「割れるかも!」とヒヤヒヤしたほどです。慌てて家族に「窓から離れて!」と声をかけたことを今でも覚えています。

さらに、強風により建物全体がゆっくりと長時間揺れ続けたことで、家族の中には船酔いのような状態になる人も。外を見れば、小型トラックや自販機が風で吹き飛ばされていくのが見え、「高い場所で良かった」と思いつつも、自然災害の恐ろしさを改めて実感しました。


タワーマンションの災害リスク

その翌年、武蔵小杉のタワーマンション群が台風による内水氾濫で電源を喪失したニュースがありました。それを見て私も住んでいるマンションの構造を調べてみたところ、電気設備が地下に集約されていることが判明。大阪市内は川も多く、武蔵小杉と同じようなリスクがあることに気づきました。

電源が失われると、タワーマンションの生活は一気に不便になります。

たとえば

  • エレベーターが止まる
  • 自動扉や防犯機能が停止する
  • 空調が使えない
  • タワーパーキングから車が出せなくなる

災害時にこうした状況になる可能性を考えると、タワーマンションの利点が薄れてしまう気もします。


日常ともしもの備え

幸い、私には別地域にある実家があるので、最悪の場合はそこに避難する選択肢があります。それでも、普段の快適さを優先するべきか、災害リスクを考えて住み替えるべきか、いまだに悩んでいます。

いつ起こるかわからない災害だからこそ、日々の暮らしを大事にしつつも、備えを怠らないことが大切だと感じます。あなたのお住まいでは、災害時にどんな備えが必要ですか?